ページ内を移動するためのリンクです。


岩崎動物病院は、東京都台東区浅草のフェレット・そのほかのエキゾチックアニマルの診療が可能な動物病院です。

アクセスマップ

テキストサイズ
テキストサイズS(小)
テキストサイズM(中)
テキストサイズL(大)

ご予約・お問い合わせは 03-3876-9696


猫の病気

こちらのページでは乳腺腫瘍腎不全急性腎不全慢性腎不全)、猫下部尿路疾患についてご紹介します。

乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)

十歳以上のメス猫に多く見られます。腫瘍には二種類あり、良性腫瘍と悪性腫瘍(ガン)があり悪性腫瘍は放っておくと命に関わります。
犬の乳腺腫瘍は悪性である確立は50%ですが、猫の乳腺腫瘍は発症した場合80%以上が悪性腫瘍になります。

表1.良性腫瘍と悪性腫瘍の違い
  良性腫瘍 悪性腫瘍
増殖スピード 遅い 速い
周囲への浸潤 なし あり
転移 なし あり
生命への影響 ほとんどなし あり

もし、腫瘍を見つけたらそれが悪性であるかどうかは表1を見て参考にしてもらえばある程度判断できますが、まず悪性腫瘍は発育スピードが速く個体差がありますが一~二ヶ月で二倍ほどに大きくなったりもします。
周囲への浸潤は分かりやすくいえば、その腫瘍とまわりの組織との境が明白でつまむことが出来れば良性、腫瘍と組織の境が曖昧な状態ならば悪性の可能性があります。
しかし、今回の猫の乳腺腫瘍は悪性腫瘍の場合が多いので、乳腺の辺りにしこりを見つけたら様子を見ないで病院に検査しにいくことをお勧めします。


原因

避妊手術をした猫は乳腺腫瘍になる確率が大幅に減ることから性ホルモンが大きく関係していると考えられていますが、明確には原因はわかってはいません。


症状

乳腺腫瘍はこれといった症状はなく、初期症状は乳腺にあるしこりが唯一の症状です。発育速度は様々で悪性の場合どんどん大きくなります。痛みなどもあまりありませんが放置しておくと膨らみすぎて皮膚が薄くなり破れてしまうこともあります。
病状が進むと血管やリンパ節からガン細胞が他の臓器に転移してしまいます。リンパ節や肺に転移することが多く、そうなった場合元気、食欲を失い衰弱し死に至ってしまいます。


予防

早期の避妊手術により発生を抑えることが出来ます。
・ 生後6ヶ月以内:91%の予防効果
・ 生後7ヶ月~12ヶ月:86%の予防効果
・ 生後13ヶ月~24ヶ月:11%の予防効果
・ 24ヶ月以降:予防効果なし
という報告が出ています。
しかし、避妊手術をしたから乳腺腫瘍にならないわけではなく、あくまで発生確率を減らす一つの手段と考えてください。


腎不全(じんふぜん)

腎不全とは腎臓の組織の大部分が壊れて機能しなくなった状態を言い、8歳以上の猫に多くみられます。腎不全は大きく分けて慢性腎不全と急性腎不全に分けられます。腎臓の細胞は一度壊れると元に戻ることができませんが全体の約75%以上の機能が失われるまで腎不全の症状が現れてきません。もともと砂漠地方にいた猫は水分欲求量が少なく、腎臓内のろ過する細胞が少ない事から腎不全になりやすい動物です。猫の死因としても多い病気の一つですので早期発見が重要です。 ここでは急性腎不全と慢性腎不全に分けて紹介します。

急性腎不全


症状

急性腎不全の場合は、急激に腎臓の働きが低下します。症状が軽い場合は、元気食欲の低下、尿量が減るといった症状が見られますが治療をすればすぐに回復します。病状が進行すると、脱水状態を起こし、さらにアンモニアが処理できずに口臭(アンモニア臭)や嘔吐、体温の低下、痙攣(けいれん)といった尿毒症の症状が現れます。さらに症状が悪化すると、昏睡状態に陥って命に関わる場合もあります。


原因

・腎前性腎不全:腎臓は正常なのですが、腎臓の前にある器官(心臓など)に異常が生じ腎臓内に血液量が足りないことで十分ろ過できずに腎機能が低下した腎不全。
・腎性腎不全 :腎臓自体の機能が細菌感染など、何らかの理由により低下して起こった腎不全。
・腎後性腎不全:腎臓の後の器官に問題がある場合です。尿道が詰まって尿が排泄できなくなったときにも腎臓の能力は低下します。

このように急性腎不全の原因は様々ですが、早期発見により治療を早めに開始すれば回復するので日頃からの定期健診が重要になってきます。


治療

急性腎不全の原因は複数あるため、尿路結石が原因ならば結石を取り除く、心臓が原因ならば心機能を改善すると言った具合にその原因をつきとめ、解消することが治療の目的になります。また、尿毒症の治療も合わせて行います。


慢性腎不全


症状

慢性腎不全は、少しずつ進行するため、目立った症状が現れるのは腎臓全体の75%ほど破壊されてからとなります。そのため飼い主が慢性腎不全に気づいたときには、すでに症状が悪化しているケースが多いようです。慢性腎不全の主な症状としては、多飲多尿(水をたくさん飲み、尿量が増える)、食欲の低下、激しい嘔吐によって体重が落ちてしまうほか、貧血や脱水状態になることもあります。さらに症状が悪化して尿毒症に陥ると、全身の臓器にさまざまな障害を引き起こし、ついには死に至ります。また、慢性腎不全の症状が突然悪化して、急性腎不全に陥るケースもあります。


原因

原因はウィルス感染や腎炎など様々ですが、少しずつ痛んできた腎臓の機能が75%以上失われたときに症状が現れてきます。猫には尿をろ過するネフロンという細胞が犬と比べて半分しかなく、さらに猫は真性の肉食動物であり、タンパク質をより多くろ過しなくてはならないので腎臓への負担は比較的多く、そのため腎不全になりやすいと考えられます。それと老化による腎臓の機能低下も重なるため、老猫の腎不全発症率は高くなります。


治療

慢性腎不全の場合、完治は困難です。そのため、尿毒症の治療と食事療法や薬を使い、腎臓の機能を助け、負担を減らすのが治療の目的になります。また、腎臓への負担を減らすことは普段から行っていれば腎不全の予防にもなります。

・飲み水:水をたくさん取ることは腎臓への負担を減らすことになります。しかし、猫はもともと砂漠の動物なので水分をあまり必要とせず、のどが渇いている状態でも我慢してしまう場合もあります。そこで、水分の多い食事にしたり、飼っている猫が好きな水を飲む方法、場所などをいろいろ工夫してあげてください。
・食事:低タンパク、低ナトリウムの食事を与え、腎臓への負担を減らします。低タンパクの食事は腎臓への負担を減らしてくれますが、タンパク質は大事なエネルギー源でもあるので注意が必要です。


猫下部尿路疾患(ねこかぶにょうろしっかん)

猫下部尿路疾患とは別名FLUTDと呼ばれ、猫の下部尿路が閉塞して排尿障害を起こした状態をいいます。猫下部尿路疾患の一番の原因は尿路にできる結石になります。結石ができると尿が出にくくなったり、重症では全くでなくなってしまいます。 メスは重症にはなりにくいのですが、オスの尿道は細くて長く、先端はさらに細くなるので結石が詰まりやすくなっています。


症状

主な症状は排尿困難、頻尿、血尿になります。 尿がうまく排出できないので頻繁にトイレに行くようになりますが、結石により道が狭くなっているので、一回量はとても少なくなります。また、結石により尿道が傷ついたりしていれば血尿が出ることもあります。さらに、尿がうまく排泄されていない場合は体に毒素であるアンモニアがたまり尿毒症(嘔吐、下痢、体温低下、痙攣など)になってしまいます。その場合尿毒症の治療も必要になってきます。


原因

・排尿の問題
猫の先祖は砂漠にいた生き物なので猫自身、水をあまり飲まずに生活が出来ます。しかし、体内の水分量が少ないので尿は濃くなります。それが顕著にあらわれるのが冬です。冬には猫も運動量が減ります。当然のども渇きにくく、あまり水を飲まなくなります。さらに尿は濃くなります。肥満で運動不足の猫も同様に尿が濃くなります。
尿が濃くなると何がいけないのかというと、尿が濃いということは膀胱内の水分が少ないということになります、尿にはさまざまな物質が溶けており、水分量が少ないことで溶けきれずに固体になってしまうものも出てきます。それが結石です。そのため、尿路結石には運動と水分補給が重要になってきます。
また、トイレが汚れていると猫は尿を我慢してしまうので常に清潔にしてあげるのも大切です。

・結石の種類
尿中に溶けきらなかったミネラル成分が固まった物を結晶と呼び、結晶が固まって大きくなったものを結石といいます。
ここでは代表的な二つの結晶について紹介します。

ストルバイト結晶【リン酸アンモニウムマグネシウム結晶】
尿pHが6.5~6.6より高いアルカリ性の尿中で形成されやすい結晶ですが、6.4以下では溶解してしまうという性質をもっています。
細菌感染した場合に細菌が尿中のPHがアルカリに傾く酵素を生成してしまい、ストルバイト結晶の出来やすい状態になってしまいます。
また、野菜や穀物により尿PHはアルカリに傾く傾向があり、多量に与えることは避けるべきかもしれません。

シュウ酸カルシウム結晶
尿中のシュウ酸とカルシウムが結合することでシュウ酸カルシウム結晶が出来ます。シュウ酸カルシウム結晶は逆に酸性~中性で作られることが多く、ストルバイトと違い一度結石を作ってしまうと溶かすことは出来ないので少し厄介です。尿量を増やしたり、尿道を洗浄して流しだすことが出来ればいいのですが、最悪手術が必要になってきてしまいます。


治療・予防

尿道閉塞に伴い尿毒症が起こっている場合まず尿毒症の治療を行います。次に尿道を塞いでいる結石を除去するのですが、尿道を洗浄することにより結石を洗い流せればいいのですが、流せない場合は手術により取り出す必要があります。
無事に尿道が開通しても生活習慣を見直さなければ再発してしまいます。具体的には結石ができてしまった場合、まず食事を結石の原因となるミネラル成分を減らしてあり、PHを中性に保つ療法食や手作り食に変更し、さらに飲水量を増やすことによって尿量を増やし結晶の出来にくくしてあげることが重要です。


ページトップへ戻る